Amazon FBAでの冷凍食品の販売・配送について

コラム

2023年3月末にAmazon規約改定を受けて、冷凍食品においてもFBAを利用した販売・配送が可能となりました。

また、冷凍食品にかかるFBA手数料は、通常のFBA手数料と同じとなっています。そのため、自社で冷凍配送するよりも配送コストを抑えることができる可能性もあります(参考:Amazon「FBA手数料の概要」)。

今回は、2023年3月に開始されたAmazon FBAでの冷凍食品の取り扱いについて見ていきたいと思います。

なお、Amazon FBAでの冷凍食品の取り扱いについては、以下のサイトが参考になります。

Amazon冷凍食品を出品する際の条件

Amazonでは、冷蔵・冷凍食品を出品する際の要件として以下の三つを挙げています。

  • 食品は、食品の品質と安全性を守るため適切に保管・出荷される必要があります。とりわけ冷蔵/冷凍食品は、製造だけでなく保管および流通中の温度管理が極めて重要です。
  • 冷蔵/冷凍食品の保管および出荷に際しては、温度管理が特に重要です。商品記載の保存条件を必ず満たしていなければなりません。
  • 保存条件に限らず、食品を安全な状態で購入者にお届けすることは食品事業者の義務です。

Amazonで冷蔵・冷凍食品の販売を希望する場合、Amazon指定の「質問票」に商品の取り扱いに関する方針を記入のうえ、指定のメールアドレス宛に送信する必要があります。

詳細な手続きについては、Amazon 出品「冷蔵/冷凍食品」をご参照ください。

Amazon冷凍FBAの利用条件

Amazon利用規約の改定により、2023年3月末から冷凍食品についてもFBAの利用が可能になりました。そこで、冷凍食品でFBAを利用する際の条件や注意点について見ていきたいと思います。

輸送箱と商品外装における重量・サイズについて

冷凍食品でAmazon FBAを利用する際の基本的な条件は以下の通りです。原則、輸送箱と商品外装において下記の重量・サイズを満たしていない場合、冷凍食品のFBA利用はできません。

輸送箱の最大重量および最大寸法
重量最長辺中間辺最短辺
40.0kgまで95.0cm69.9cm50.9cm
商品外装(商品パッケージ・個装箱サイズ)の最大重量およびサイズ
完全に梱包した状態で、重量が10kg以下であると同時に、以下の範囲内に収まる商品が、取り扱い可能となります。
・長さ: 41cm、幅: 28cm、高さ: 25cm

上記を超える商品の場合は、以下の2点に該当する商品のみが取り扱い可能となります。
・3辺の合計:100cmまで、重量: 10kg以下
・Amazonの輸送箱で二重梱包せずに、外装箱のまま購入者へ発送することが可能な商品。
参考:Amazon FBA「要期限管理商品および温度管理が必要な商品

利用できる温度帯について

フルフィルメントセンター内の設定温度帯(-23℃~-27℃の間)以外の特定の温度での保存が必要な商品については利用できません。冷凍FBAを利用することができない具体的な例は以下の通りです。

  • -50℃での保存が必要な超冷凍マグロ
  • -10℃以上での保存が必要な乳製品などのチルド品
  • 冷凍おせち
  • アイスクリーム類および氷菓
  • 冷凍のペットフード

Amazon冷凍FBAの手数料

冷凍食品には、通常のFBA手数料(FBA配送代行手数料、在庫保管手数料、返送/所有権の放棄依頼手数料など)が適用されます。詳細については、Amazon「FBA手数料の概要」をご確認ください。

冷凍FBAにおいても、FBAの手数料が変わらないというのは出品者から見た際にコスト面でメリットが大きいです。

実際、ヤマト運輸のクール宅急便の場合、例えば60サイズであれば1000円以上の配送料がかかりますが、FBAで配送すれば、500円程度に抑えることが可能です。このように、その他のFBA手数料を考慮しても、冷凍食品においては常温商品以上にFBAを利用するメリットが大きそうです。

なお、フルフィルメントセンターから購入者へはクール便で配送されます。

Amazon冷凍FBAの申請手順

Amazon冷凍FBAの申請手順は以下の通りです。通常の出品手順に加えて食品安全基準に関する必要書類などを提出する必要があります。

  1. 質問表請求先にお問い合わせ
  2. 食品安全基準に関する必要書類の提出
  3. Amazon側で審査
  4. 指定フォーマットにてASINや納品数を記入して提出
  5. Amazon側で申請したASINを冷凍倉庫への納品を設定
  6. 通常FBAと同じ流れで納品プラン作成

冷凍FBAで利用できないサービスについて

Amazon冷凍FBAについて、以下のFBAの機能およびサービスは利用できないため、注意が必要です。

  • マルチチャネルサービス
  • 商品ラベル貼付サービス
  • FBA梱包サービス
  • 購入者向けのプライムロゴの表示
  • FBAパートナーキャリアオプション
  • ギフトサービス
  • FBAバーチャル追跡
  • 賞味/消費期限在庫レポート
  • その他のFBAプログラム: Amazon定期おトク便、FBA小型軽量商品プログラム、FBA海外配送プログラムなど。
  • お届け日時指定サービス、お急ぎ便関連プログラム(通常配送はお急ぎ便関連プログラムと同等の配送となります)
  • 沖縄県および離島への配送

最後に

今回は、Amazon FBAでの冷凍食品の販売・配送についてまとめました。

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