中国語から日本語版パンフレット・イメージ画像を制作する際の注意点

コラム

日本市場向けに商品の魅力を伝える際に、日本語でのパンフレット・イメージ画像の制作を検討されることかと思います。

当社も台湾企業の日本進出をサポートする中で、多くの日本語版パンフレット・イメージ画像を確認させていただいております。その際、中国語と日本語のフォーマットの違いから、よくある間違いがいくつかあります。

そこで今回は、中国語から日本語でのパンフレット・イメージ画像を制作する際によくあるフォーマット上のミスと確認方法についてまとめました。

文章や文法のミスとは違い、確認すれば簡単に修正できるものばかりですので、日本語での制作物を作成する際の参考となれば幸いです。

日本語に対応しているフォントを使用

台湾の企業が作成している日本語版パンフレット・イメージ画像を拝見させていただくと、日本語に対応していないフォントを使用している例は非常に多いです。

日本語に対応していない繁体字のフォントを使用した時に、最も分かりやすく違いが出る箇所が以下の二点になります。

  • 読点(、)や句点(。)が文字の上下高の中央にある。
  • 漢字が繁体字のままであり、日本語にはない表記になっている。

これらの違いは視覚的に目立つため、日本人が一目見た際に、文法上のミスよりも目立つことがあります。

文章・文法自体はネイティブチェックが入っていて問題ない場合も多いのですが、最後に印刷する際に繁体字のフォントのままとなっており、フォントミスが発生するケースがあります。

使用しているフォントが日本語に対応しているかについては、①句読点の位置、②繁体字のみで使用されている漢字の有無、などで簡易的に確認することができます。

正確なカタカナ表記

日本語に精通している方でも、カタカナでの正確な表記は難しいとお聞きしますが、ネイティブチェックが入っていないパンフレット・制作物を見ると、時々カタカナの誤表記が見られます。

意味は通じることがほとんどですが、日本語の文章の中でカタカナは比較的目立ちやすいため、カタカナの表記ミスは目を引きます。

カタカナの表記でミスが見られるのは、①長音記号「ー」、②促音や拗音(ッやャなどの小さい文字表記)、などになります。

これらの正しい表記を全て覚えるのは大変かと思いますので、Googleで検索して正しい表記か確認するのが良いかと思います。例えば、ダブルクォーテーション(”)でキーワードを囲んでGoogleで検索すると、フレーズ検索(検索キーワードに完全一致する結果のみ表示)ができます。

「、(テン)」と「,(コンマ)」の違い

中国語と日本語では「、(テン)」の使われ方に違いがあります。

中国語では単語を並列して並べる際に「、」が使用されますが、日本では文の区切りを表す読点として「、」が使用されます。

中国語で読点は「,(コンマ)」のため、日本語版パンフレットにおいても「,(コンマ)」が読点として使用されているケースがあります。

なお、日本語で単語を並列する際は「・(中黒)」が用いられますが、これも中国語の表記のまま「、」になっているケースがあります。

句読点等の表記の違いは以下の通りです。文章の最終確認の参考になれば幸いです。

日本語の表記

  • 「、(テン)」:文の区切りを表す読点
  • 「,(コンマ)」:日本語では一般的に使用されない
  • 「・(中黒)」:単語の並列

中国語の表記

  • 「、(テン)」:単語の並列
  • 「,(コンマ)」:文の区切りを表す読点
  • 「・(中黒)」:中国語では一般的に使用されない

最後に

今回は、中国語から日本語版へのパンフレット・イメージ画像を作成する際に、よくあるフォーマットのミスと確認方法をまとめました。いずれも簡単に確認・修正できるものばかりですので、ご参考になれば幸いです。

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